途上国の開発事情 6
フィリピン経済は全体として、金融環境は悪化したものの、実体経済は比較的良好です。
しかしながら、通貨危機の影響は民間企業にも現れはじめており、注意が必要なのです。
フィリピン政府は、EFFの条件となっていた包括財政改革法案の成立、石油産業規制緩和法案の改訂など、経済・財政政策の強化、規制緩和・経済自由化を着実に進めてきました。
こうした中、当面の通貨危機の波及の防止と中期的な持続的成長のための条件整備を目的として、1998年、IMFと2年間のスタンドバイ取り決めに合意しました。
同時に、97年7月に延長されていたEFFの最終ディスバースも承認され、これをもって、フィリピンはEFFを卒業しました。
1980年代の停滞からマクロ経済の復興を果たしたフィリピン。河成鎮之氏によると、今後の課題は、持続的な経済成長と社会的格差の是正です。
一層のインフラ整備を推進することにより成長のボトルネックを回避する一方で、成長に伴う格差の拡大や環境劣化を防ぐのです。
また、持続的な開発を目指さなければならないでしょう。